私は、企業法務を主に担当させていただいている弁護士です。縁あって、2008年1月ころから、JAniCA(日本アニメーター・演出協会)のお手伝いをさせていただいてます。今は、監事(かんじ)といって、普通の会社でいえば監査役的な立場を務めています。
アニメ業界とは縁遠かった私ですが、JAniCAに関わらせていただくようになって以来、多くの皆さんのご協力を得て、業界について実に様々な勉強をさせていただきました。アニメ制作について、関心のあるファンの皆さんの間では、以前から種々の問題が議論され、また近年は制作費等の情報流出が生じる度に、ちょっとした話題になったりしています。これらの問題については、既に多くのサイトやブログが論考や意見を寄せておられ、また各種論文や行政の報告書なども出されています。どれも大いに参考にさせていただきました。改めて関係者の皆様に感謝申し上げます。
JAniCAは、”アニメーター・演出家を中心とするアニメ制作関係者の環境改善を実現する”というJAniCAの理念を具体化するため、2008年春ころ以降、関係者の皆様の暖かいご理解・ご協力を得て、様々な取組みを進めてきました。フリーランスのアニメーターが加入できる健康保険やアニメーターの労働実態を初めて明らかにした実態調査などについて、ご存じの方がおられるかもしれません。
しかし、JAniCAの活動の実態や個々の取り組みの趣旨・目的について、ファンや業界関係者の皆様はもちろん、JAniCA会員の皆さんにも十分にご理解いただいているとはいえないように思います。そこで、取りあえず気軽なところで「JAniCA」ではなく、「JAniCA関係者がJAniCAを語るブログ」としてこのブログを始めることにしました。
このブログでは、監事というJAniCA関係者としての立場から、JAniCAとその活動について、弁護士という法律実務家の立場から、アニメ制作業界の構造やアニメ制作界隈の問題点について、記していければと思っています。ご意見・ご要望は、Twitter(DaisukeP)までお寄せください。