10月に入り、早い社では既に動画が上がりはじめています。この機会に、プロジェクトの側で求めている以上の取組みをされている社もあります。各社の進捗状況についてご紹介します。
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『おぢいさんのランプ』/テレコム・アニメーションフィルム
8月23日(月)の作打ち以降、アニメーターの大塚康生さんによるご講義やアニメーション制作ソフトウェアであるToonBoomに関する講義など、独自の社内講義を企画・実施しつつ、順調に制作を進めておられます。スタジオには資料用の和装、わらじはもちろん、ランプの現物があったり、あれやこれやの歴史資料が積まれています。スタッフの皆さんのこだわりと熱意が伺えます。
先月末にご提出いただいた集計表によれば、レイアウトチェックを経た原画上がりは既に131カット(総カット数約350カットの予定)、動画も3ケタ枚数に上っているとのことです。
『キズナ 一撃』/ascension
アニメーターの仕事である「アニメ」の根源的な部分の意識を明確にすることを目的として、本郷監督のセレクションによる過去の名作アニメ作品を定期的に鑑賞するなど、こちらも独自の工夫を懲らしつつ、制作を進めていただいております。
こちらは総カット数約310カットのうち、9月末までにレイアウトチェックを経たのが67カット、動画もテレコムと同じく3ケタが上がっているとのことです。
『たんすわらし。』/Production I.G
制作期間中の9月に国分寺から三鷹への社屋移転を経る等、プロジェクト外のご苦労もあって、4社の中で一番苦戦しておられます。10月12日現在、総カット数約270カット程度のうちレイアウトチェックを経たのは未だ40カットに留まっています。
しかしながら、黄瀬監督も大分イメージが固まり、調子がでてきたご様子。先週行われた音響打合せでは、早くも作品の主題歌のデモテープを聞くことができたのですが、その際にも作品のイメージをきちんと語っておられたのが印象的でした。比較的ゆったりした進行で余力を残したスタッフの皆さんの追い込みに期待したいと思います。
『万能野菜 ニンニンマン』/P.A.works
吉原監督だけでなく、普段は東京の担当制作さんまでもが期間中は富山本社に詰めておられることにも現れているとおり、非常に熱心に取り組んでいただいています。レギュレーションにはない個別講義についても、8月中には4回の社内講義を。また、日常的に3DL/Oシステムを利用した、L/O講義を実施される等、独自の工夫もしておいでです。
9月末現在、総カット数約345カットのうち、88カットがレイアウトバックされている状況とのことです。
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次回更新では、10月に行われた全体講義(第2回/全3回)の様子をご報告する予定です。