2010年9月1日水曜日

各社ラインの進捗状況(9月1日現在)

9月を迎え、プロジェクト参加各社の制作ラインもいよいよ動き始めました。厳しいスケジュールの中、本当に皆さん、よく頑張って下さっています。各社の進捗状況についてご紹介します。

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『おぢいさんのランプ』/テレコム・アニメーションフィルム

8月23日(月)に初回の作打ちが行われました。既に脚本、絵コンテ、キャラクター設定、美術設定もご提出をいただいています。キャラクターと美術は1冊の設定資料集という形で、そのまま出版できそうなくらい、綺麗にまとめていただきました。和装が主ということで、帯の位置や和服の装いなど、丁寧な作画注意事項が添えられるなどしています。

作打ちには育成プロマネの神村と担当ヒアリング委員の森田も同席をさせていただきました。私も先週末、既に一連の作打ちが終了し、作画作業が開始されたスタジオにお邪魔してきました。スタジオ奥の一角がプロジェクトチームの作業場に割り当てられており、滝口監督をはじめ、メンバーの方々がおられました。資料写真等を見ながらより詳細な設定を起こしている方、レイアウトを取っている方等々、皆さんがそれぞれの作業をしておられました。紙に書いたプロジェクトがこうして形を得つつあるのを見て、なんだかとても不思議な印象を受けました。

テレコムさんの若手原画はテレコムさんだけでなく、スタジオコメットさんからも3名のご参加をいただいております。担当制作さんは「いずれも意欲があり、社内の若手にも良い影響を与えてくれると思う」と話しておられました。


『キズナ 一撃』/ascension

8月23日(月)に初回の作打ちが行われました。まだ絵コンテの全ては上がっていませんが、できあがった前半パートから作画作業は始められていると聞いています。絵コンテも完成見込みと聞いており、進捗は順調です。作打ちには、同じく神村と担当ヒアリング委員の深井、それに事務局長の大坪が同席させていただきました。

大坪の報告によれば、本郷監督はプロジェクトの趣旨を踏まえ、とても意欲的で熱心な指示等をされたということでした。キズナは、選定評価委員会において、「アニメーターが描きたくなる企画」等として、その作品的魅力がとても高い評価を受けた作品です。絵コンテを拝読するのを楽しみにしています。

なお、アセンションさんの若手原画もテレコムさん同様、Wishさんから3名、ボンズさんから2名のご参加をいただいています。プロジェクトにご参加いただける数には、残念ながら限りがあります。その枠を越え、プロジェクトを広くご利用いただけるのは有り難いことです。


『たんすわらし。』/Production I.G

明日、9月2日(木)に初回の作打ちが行われる予定です。明日の作打ちには、私と担当ヒアリング委員の谷津が同席します。I.Gさんは、9月半ばに国分寺から三鷹への社屋移転も控えておられます。一時はこのまま、移転終了まで作画インがずれ込むのではとも危惧しましたが、幸い杞憂に終わりました。

私自身は絵コンテの善し悪しを見分ける目を持ちませんが、一読して非常に良い印象を受けました。平田さんの原案を黄瀬さんがデザインされた丸みのあるキャラクターも魅力的です。


『万能野菜 ニンニンマン』/P.A.works

8月26日(木)に初回の作打ちが行われました。こちらも既に脚本、絵コンテ、キャラクター設定をいただいています。現時点で本編絵コンテは345カット・140ページ。349カット・178ページのテレコムさんより量は少なめですが、全体を通じて密度が高く、生き生きしたキャラクターが魅力的です。

PAさんではプロジェクトを機に社内講義をされるなど、プロジェクトの求める内容を越え、プロジェクトをご活用いただいております。作画期間中は、普段東京におられる吉原監督も富山のスタジオに詰めておられるそうです。尺(作品の長さ)が少々心配ですが、これも完成が楽しみです。

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次回更新では、8月に行われた全体講義(第1回/全3回)の様子をご報告する予定です。